ホラーが苦手でも楽しめる!【パラノマサイト FILE23 本所七不思議】ネタバレなし感想

ゲーム
(C) 2023 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. 記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。

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パラノマサイト FILE23 本所七不思議 公式サイト

二か月ほど前のニンテンドーダイレクトで「近日発売のゲーム」の一つとして紹介されていた、【パラノマサイト FILE23 本所七不思議】。
公式サイトに書かれているジャンルは、ホラーミステリーアドベンチャー。似たようなジャンルのゲームだと死印や逆転裁判、ダンガンロンパあたりでしょうか。

普段私はミステリーや推理もののゲームをプレイすることは多いのですが、ホラーが苦手なため、「ホラーミステリー」とつくジャンルのゲームは避けていました。
…が、しかし!今回のこのゲームは主人公が「呪う側」の人間であるという設定を見たときに、私の中のミステリー奉行が「お主、ただのホラーミステリーではないな?」と囁いたので購入を決意。

そんなわけで今回は、パラノマサイトがどのようなゲームなのかと、それぞれのルートの感想を書いていきます!

※パラノマサイトはNintendo Switch、Steam、iOS、Android、いずれもダウンロード版のみ販売です。(パッケージ版は今のところないよ!)

柚子
柚子

ネタバレはなしで記事を書いていきますので、迷っている方は、購入の参考にしてみてください。(※管理人はクリア済みです)

【パラノマサイト FILE23 本所七不思議】とはこんなゲーム

開発はSQUARE ENIX

パラノマサイトの開発会社は、ドラクエやFFで有名なSQUARE ENIX(以下スクエニ)さん
学生時代にFFをプレイしたり、すばせかで遊ばせていただいたり、ガンガン系の雑誌を読んだりと、個人的にはとてもお世話になっていました。

最近だと、2022年に発売した「春ゆきてレトロチカ」というゲームがスクエニさんのミステリーアドベンチャーゲームですね。レトロチカの場合は実写ミステリですが、パラノマサイトの場合はイラストのため、実写が少し苦手な人にとっては入りやすいかもしれません。

イラストレーター(キャラデザ)は小林元さん

© 2021,2022 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI & MIKI YAMASHITA

キャラクターデザインをされているのは、「すばらしきこの世界」や「スクールガールストライカー」などの小林元(こばやし げん)さん。初めてイラストを見たときはFate Grand Orderなどで虞美人や卑弥呼を書かれているtoi8さんだと思っていました。

個人的にはゲームの空気感と合っていて、(たまに顔芸が怖いですが)割と好きです。

総プレイ時間は約10時間ほど

総プレイ時間は公式Twitterで書かれているようにじっくりプレイで10時間弱くらいでした。
収集要素に「なめどり」と呼ばれるペンギンのような鳥のようなステッカーを集める要素がありますが、ストーリーと同時進行で行うとクリアまではもっと時間がかかると思います。こちらはストーリーに直接関わってこないため、クリア後でも収集できる要素となります。

パラノマサイトキャラルート感想

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記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。

ネタバレを無しにして、それぞれのキャラルートの感想を以下に書いていきます。
キャラクターのルートしては興家、マダム組(春恵・櫂)、警察組(津詰・襟尾)、高校生組(約子・ミヲ)、????の計5ルート。

…最後の????ですがキャラ名を出すとこれからプレイする方の楽しみが減ってしまう可能性があるため、ここでは名前を伏せて書いていきます。

チュートリアルの興家ルート

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興家は最初からプレイできるキャラなのですが、パラノマサイトの雰囲気・システムに慣れるためのチュートリアル的な立ち位置。ストーリーとしては、一か月ほど前に知り合ったオカルト好きな女性、葉子に巻き込まれる形で秘術探しをすることになる、という流れ。

柚子
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この秘術というのがいわゆる「蘇りの秘術」というもの。胡散臭さが半端ないですが、葉子は真剣な様子。ちなみに葉子が蘇らせたいのは亡くなった愛犬とのこと。

興家ルートでは、「呪いってなんなの?」「本所七不思議ってなに?」「滓魂(さいこん)ってどういう意味?」というようなプレイを進めていく上での設定の疑問をほとんど解決してくれるため、他のルートへ進んだ時において行かれなくて済みます。

また、ゲームの機能として、例えば「本所七不思議ってどんな話だっけ?」と思った時にメニュー画面からすぐに調べることができます。かゆいところに手が届くシステムなので、そこも個人的な高評価ポイントの一つです。

…ちなみに、慣れていなかった私は興家ルートで初めての死亡を体験しました。その時の表示がGロボの「つづく」みたいで面白かったです。(笑い事ではない)

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興家ルートが終わると、他キャラのルートが解放されるので、ここからがいよいよ本編となります。

妖艶な雰囲気を醸し出す春恵とプロタンの櫂が捜査するルート、マダム組(春恵・櫂)

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「プロタンって何?」という話ですが、作中で櫂が自分のことを「プロの探偵。略してプロタン」と言っていました。プロタンはプロの探偵のことです。以上です。

春恵は過去、息子を誘拐事件で亡くしている。そのため、今回蘇りの秘術によって蘇らせたいのは自分の息子。警察は上からの圧力によって操作を打ち切られ、犯人は見つからず、春恵は探偵である櫂に事件を捜査するよう依頼。その最中、春恵は呪物を手にする。
しかし探偵である櫂は、春恵が呪物を使用し呪いを行使するのを良しとはしません。
「マダム(春恵)が、それを行使して人に危害を加えない限りは捜査に協力する」という約束のもと、櫂は春恵に協力する。

というのが春恵ルートの流れ。
春恵ルートでは、過去に起こった誘拐事件、現在起こっている本所七不思議にまつわる事件を警察組とは違うルートから追っていくことになります。

体感ですが、他のルートに比べて謎解き要素やホラー要素は少なかった印象です。ただ、春恵の醸し出す「何をするかわからない」雰囲気と顔芸、あとは夜に行動することが多かったため、ドキドキしながら進めていた記憶があります。あとは春恵の台詞回しがエロ漫画の人妻感が出てる箇所がいくつかあり、見るたびに笑いそうになりました。

例:興家ルートで後ろからこっそり興家に近づき耳元で「溜まってるんでしょ…………あなたの滓魂

柚子
柚子

紛らわしいわ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

笑いが7割のデコボココンビの警察組(津詰・襟尾)

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ベテラン刑事の津詰、その相棒の襟尾(以下:エリオ)。この二人、シリアス一辺倒かと思ったらまさかのギャグが7割。若手のエリオの言動にベテランの津詰がツッコミを入れるという、お笑いコンビのような二人組でした。
パラノマサイトをビクビクしながらプレイした方々も、この二人の登場があったからこそ続けられたのではと感じています。私が「ホラーが苦手でもプレイできるよ!」と人におすすめできるのは、この二人の影響が大きいかもしれません。

津詰が”視える”タイプなのでストーリー中で呪物を持つのも津詰なんですが、警察という立場なので当然のことながら呪詛は使いません。(※プレイヤーとしては使える…はず。未確認)
呪詛は行使せずに、「呪物の収集」「七不思議にまつわる変死事件の解決」「同僚の死の原因の調査」などを行っていくルートになります。
春恵たちのルートよりも捜査・推理要素は多くホラー要素は少なめ。ホラー要素に関しては、前述の通りデコボココンビなので、それっぽい出来事が起こっても中和されます。

亡くなった友人の死の原因を突き止めるために動く高校生組(約子・ミヲ)

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約子(やっこ)とミヲのコンビは夜の学校からスタート。
亡くなった友人の死の真相を突き止めるべく、夜の学校でこっくりさんにその死の真相を聞く、という始まり方。
夜の学校という時点で管理人としては心拍数上昇していたのですがそこに合わせて、こっくりさんという「呪」の一文字が相応しい儀式をしているところから始まったため、富士急ハイランドあたりのジェットコースター出発前の気分を味わっていました(要約:めっちゃ怖かった)

ただ、約子の性格が割と姐さんっぽいところ、ミヲがそちら側の世界に精通していることもあり、安心感はありました。嘘です。夜の学校パートはマジで暗すぎてもう早く明るくなってくれと何回か思ったよ。だれだよ360度見渡せるシステムにしたの!!!!楽しいけど怖い!!!!

こっくりさんをしている最中に、約子は呪物を手にすることになります。
呪物を手にすると、それにまつわる恨みの記憶が流れ込んでくるため殺意がマシマシになるのですが、約子の場合はそれが顕著に出ていました。

柚子
柚子

他のキャラに比べて約子だけがそうなってしまったのには理由があるのですが、…それはまた別の機会に書きます。

呪物を手にした時、ミヲは約子に「絶対に使わないように」と念を押します。深くはネタバレになるので語れませんが、この話はミヲがいなかったら約子は確実に呪詛を行使していたと思います。かくいう私も、試しに呪詛を行使してみましたが…結果はミヲに止められました。

約子のルートは、「友人の死の真相を調査」「津詰・襟尾の警察コンビとの情報共有」「本所七不思議及び本所事変の真相を解き明かす」のをメインに進行していきます。
ミヲは立場的に、作中以前に津詰とも面識があったりするのでモヤモヤせずにストーリーを読み進めていくことができます。約子がメインではありますが、喋ってる回数はミヲの方が多かった印象ですね。

ホラー要素は少し多め。夜の学校がピークです。それさえ過ぎてしまえば、パラノマサイトのストーリー自体もホラー要素はほぼなくなり調査がメインになるため、ミステリーや推理ものが好きな人はテンションガン上げでプレイできます。

個人的には、約子のルートは最後の展開に一番感動しました。泣いた。

????ルート

こちらは物語の中盤あたりで解放される、とある人のルート。
それまで、作中で名前だけは出ていたけど、姿は一切出ていなかったキャラクターです。(姿は出ていたといえば出ていたのですが…)

こういう事件がなかったら、きっと幸せに過ごしていたキャラなんだろうなと思います。ルートストーリーとしては短めなのですが、このキャラがいなかったら作中の事件は未解決事件として扱われていたのでは…と。それだけキーパーソンなキャラクターでした。

色々な意味で暗いルートではありましたが、このキャラ自体が前向きで気の強いキャラなので「絶対に解決してやる!」という気持ちで捜査(操作)していました。

それぞれのルートまとめ

長々と書きましたが、それぞれホラー要素、難易度、ドキドキ度などを総評すると

ホラー度 謎解き難易度 ミステリー度 ギャグ度
興家 ★★★ ★★★ ★★
マダム組
(春恵・櫂)
★★★ ★★
警察組
(津詰・襟尾)
★★★ ★★★ ★★★★★
高校生組
(約子・ミヲ)
★★★★★ ★★ ★★★ ★★
???? ★★★ ★★

このようになります。(個人的判断)

ルートごとにまとめてはいますが、パラノマサイトは、最初の興家ルート以外はそのルートだけでは完結できないシステムになっています。例えば…

警察組のストーリーで「高校生に聞き込みに行きたい」という展開になる

しかし高校の正門前に移動しても約子たちはいない

一度約子のルートへ戻り、約子たちを高校の正門前へマップ移動させる

警察組のストーリーが進む

基本的にはこのような流れでストーリーを進めていきます。
そのため、ストーリーが進まない時は、一度他のキャラルートでやり残しはないか会話は全部聞いたか関わるキャラのマップの移動はできているかなどをチェックしたほうがよいかもしれません。

総評:パラノマサイトは評価五つ星★★★★★

冒頭に書いたようにまだ収集要素としてなめどり集めは残っていますが、全体的なストーリーは本当に面白く、ギミック等もかなり凝られていました。
中盤で「なんで今このキャラに他キャラの情報がわかるんだろう?」と感じる箇所があったのですが、それもしっかりと終盤で伏線を回収してくれるため、この展開の持っていき方、ストーリー作りには思わず唸りました。

キャラクターも個性的で、見ていて飽きない面白い違和感がない、といった点でも評価大です。
無事に、記憶を消してやりたいゲームの5本指に入りました。
ホラーが苦手でプレイを躊躇っている方にこそぜひプレイしてほしい作品です。

また、機会がありましたらガッツリとネタバレのある感想記事も書きたいと思います。

柚子
柚子

この記事が購入のきっかけになったら幸いです。

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