『俺は人間をやめるぞジョジョーッ!!』
『な、何をするだァーーーッ!!』
『無駄無駄ァ!!』
などなど、いくつものを名言を生み出しているジョジョの奇妙な冒険。
TwitterなどをやっているとよくTLに画像や、パロったセリフが流れてきたりするので、ストーリーは知らなくても、作風やセリフなどを見たことのある方も多いと思います。
そんなジョジョの奇妙な冒険のコミックスを大人買いしたので、1部【ファントムブラッド】〜5部【黄金の風】まで一週間ほどで初めて一気読みした感想を部に分けて記事ごとに書いていきます。
この記事ではジョジョ1部【ファントムブラッド】、2部【戦闘潮流】についての感想を書いていきます。
ファントムブラッド感想の前に承太郎について
まず、ジョジョの奇妙な冒険を読む前に自分に備わっていたジョジョの知識ですが、
❷吉良吉影というキャラがいる
❸スピードワゴンというキャラがいる
❹章ごとに主人公が違う
❺スタンド能力がある
❻ブチャラティというキャラがいる
❼VOODOO KINGDOMはディオのことを歌った歌
❽名言が多い/独特の擬音がある
❾杜王町という地名が出てくる
⑩承太郎がかっこいい
ということくらい。
承太郎は第3部「スターダストクルセイダーズ」(もうこのサブタイトルの時点でかっこいい)の主人公なんですが、めちゃくちゃかっこいいです。硬派!イケメン!強い!頭の回転が早い!思い切りがいい!イケメン!エッッッッッッッッッッッッッッ!
DIO「どれ、承太郎の心臓が止まっているか確認しよう(なぜか声に出して言う)」
承太郎「(このスタープラチナで一時的に心臓を止めるぜ…)」
みたいなシーンがあるのですが、そんな一歩間違えば死ぬかもしれないようなスタンドの使い方ができるのは歴代のジョジョの中でも承太郎だけなのではないかと思います。ジョセフあたりは隙をついていつの間にか逃走してそうなので…。
承太郎についてはまた第3部の感想記事で色々と語るかもしれません。古のOVAのスターダストクルセイダーズをメル○リで13巻分購入したので後日多分また話します。
そんなわけで以下からこの記事の本編、第1部ファントムブラッドを読んだ感想を書いていきます。
以下、ジョジョ1部【ファントムブラッド】感想
第1部の主人公は、ジョナサン・ジョースター。
幼少のジョナサンとディオの出会いから、ディオが吸血鬼になった経緯、ジョナサンが波紋を使えるようになるための修行パート、ジョナサンvsディオの戦い、ディオとジョナサンの最期が描かれるのが第1部となります。
冒頭に書いた名言3種が出てくるのもこの第1部ですね。ディオの「無駄無駄ァ!!!!!」に関してはこれから先何回か出てきますが。
私が1部を読んでいて面白いなぁと思い始めたのは、1巻の終盤からです。
ディオがジョースター卿にこっそりと毒を盛っていて亡き者にしようと画策していることに気づいたジョナサンが、解毒薬を探しに貧民街を訪れたあたり。ここでスピードワゴンというキャラが登場します。
初めはジョナサンと戦闘をするのですが、ジョナサンの光属性に当てられて、ジョースター家まで着いてくることに。
このジョースター家でスピードワゴンの名言、
スピードワゴン「こいつはくせえッー!
ゲロ以下のにおいがプンプンするぜッーーーーーッ!!」
引用:ジョジョの奇妙な冒険2巻 56P 1コマ目より
が登場します。この言葉自体はネットのいろいろなところで耳にしていたのですが、実際どんなシーンで使われていたのかまでは把握していませんでした。
貧民街からジョースター家に戻ったジョナサンは、ディオの言葉に一瞬惑わされそうになります。
そんな時にスピードワゴンが「自分は暗黒街で育ってきたから悪い人間といい人間はにおいでわかる」と言い、続けて上記のセリフを言います。
多分スピードワゴンがいなかったらジョナサンはディオの言葉に騙されてブスッとやられていたに違いありません。ディオの奇妙な冒険が始まるところでした。危ない。
実際のところスピードワゴンに追い詰められ、観念し、ついに人間を辞めたディオ。
ここからディオは石仮面の力を使って、ジョースター家で大乱闘を繰り広げます。
どこかで耳にしたことがあるかもしれない「WRYYYYYYYYYY!!」というセリフもテンションの上がったディオから発せられたセリフです。この後もよく聞きます。
ここで一度はディオを倒すことに成功したジョナサンでしたが、戦闘で重傷を負い入院。その間にディオが再復活します。
今度こそディオを倒すため、ツェペリの元で波紋の力を身につける修行を行うジョナサン。
波紋の力は鬼滅の「呼吸」と似たようなイメージです。
徐々()に波紋の力をコントロールできるようなっていき、ついにディオのいる城へとたどり着くジョナサン。一回戦目はジョナサンの屋敷だったので、今度はディオの屋敷ですね。遊ぶ場所は交代しないと「あれ?俺ん家ばっかで遊んでね?」ってなりかねませんからね。場所を変えるのは大事です。
目からビームを出したり、「相手を凍らせる。相手はこのディオに波紋が流せずに死ぬ」みたいな内容の技:気化冷凍法を使って戦うディオでしたが、やはりジャンプ主人公であるジョナサンがここでも勝利します。
ちなみに、この戦闘中にディオが
ディオ「ま、まずい!
気化熱で冷凍するより火炎の熱伝導の方が強いのか!?剣を伝わって波紋がッ!!」
引用:ジョジョの奇妙な冒険5巻 51P 1コマ目より
と、ジョナサンに追い込まれて焦るシーンがあるのですが、焦り方が説明口調でめちゃくちゃ面白かったです。「なんだこの熱さは!?」ってなってから主人公に説明させるのではなく焦りながらも自分が追い込まれている状況を説明するディオ、頭いいですね。慢心することが多いですが。
そんなわけでジョナサンは無事に勝利を収め、1年後。
幼少からの知り合いだったエリナと結婚し、ハネムーンに行くため船に乗船します。
そこでディオの気配を察知。
城で倒したと思っていたディオは体がなく、頭だけの状態になって、ジョナサンのことを待ち構えていました。
そこでのディオの第一声が
ディオ「肉体(ボディ)……来たか…」
引用:ジョジョの奇妙な冒険5巻 96P 1コマ目より
ですからね。
とはいえここでのディオはジョナサンのことを高評価しているようで、ディオの側近のワンチェンがジョナサンのことを馬鹿にするような発言をすると
ディオ「ジョジョへの侮辱はゆるさんぞ!
彼はこのディオをこんな姿まで追い込んだ人間…尊敬の念をもって苦しみを与えずすみやかにヤツの首を切断しろ!」
引用:ジョジョの奇妙な冒険5巻 109P 7コマ目より
と言います。怖。
尊敬の念をもって首を切断するってどうやるんですか。自分が憎いと思った相手をやっつけられると思ったら絶対ちょっと邪心抱くじゃん。もしもディオは体があったらガチで尊敬の念をもってジョナサンのこと切断しそうですが。
体に残った最後の波紋の力を使用し、ワンチェンを撃退したジョナサン。
エリナはそんなジョナサンの姿を見て「最期までお伴をする」と言い、ジョナサンと共に船で命を終えようとしますが、事きれる寸前のジョナサンはエリナの背後を指差します。
そこには泣いている赤ちゃんが。
それを見たジョナサンは「泣いてくれてもいい。でも、君は生きなくてはならない…」とエリナに伝えます。この後のエリナの
エリナ「ああ!
う…美しすぎます!
見ず知らずの女性の赤ちゃんを救って避難しろとおっしゃるの?……」
引用:ジョジョの奇妙な冒険5巻 125P 2コマ目より
というセリフとポーズ、正直ジョナサン推しの限界オタクみたいな感じでとても好感が持てました。
おそらくエリナは容姿ではなく、この状況においてまで見ず知らずの誰かを気遣うジョナサンの心のあり方を見て「美しすぎる!」と言っていると思うのですが、…うん、わかる。
そしてその言葉通り、エリナは赤子を連れ、船から脱出し救助されます。
ジョナサンはディオの首を抱えながら、静かに事切れます。
……といったところで、1部が終わり、5巻の終わりから、ジョセフ・ジョースターが主人公となる2部「戦闘潮流」に入っていきます。
続けて、ジョジョ2部【戦闘潮流】ざっくり感想
戦闘潮流は、こちらもネットを海遊していると見かける「お前は次に○○と言うッ!」と言うセリフを使用し、相手の先の考えを読み敵の調子を乱しながら戦うジョセフが主人公となります。
巻だとジョジョの5巻終盤〜12巻終盤まで。
先に言ってしまいますが、ジョセフは1部で船から救助されたエリナの孫にあたります。
エリナのことは「エリナばあちゃん」と呼んでおり、エリナを悲しませる人間は許さないというキャラクターです。当然ですが、祖父は1部の主人公、ジョナサン・ジョースターです。
「じゃあ母親は?」という話になりますが、ジョセフの母親が誰か明かされるのは物語の本当に終盤です。答えを言うと、物語の中盤で「柱の男」との戦いに巻き込まれていくジョセフが波紋を強くするために師事したリサリサがジョセフの母親です。
リサリサ先生の性格がかなりクールな性格であること、見た目がめちゃくちゃ若く見えること、独身に見えるところ、波紋の修行時に情けないセリフを吐くジョナサンに対し養豚場のブタを見るかのような冷たい視線を送ったことなどから、まさかジョナサンの母親だとは思いもしませんでした。
養豚場のブタを見るような目、正確には
ジョセフ「あ…あの女の目……養豚場のブタでも見るかのように冷たい目だ
残酷な目だ…『かわいそうだけど、あしたの朝にはお肉屋さんの店先にならぶ運命なのね』って感じの!」
引用:ジョジョの奇妙な冒険8巻 110P 8コマ目より
と、いうのがジョセフの感じた視線です。さすが「お前は次に○○と言う!」とのセリフを使うだけはあります。視線の感じ方がいやに具体的ですね。
ジョセフは1部でディオが人間を辞める時に使った石仮面を作り出したとされる、柱の男たちとの戦闘に巻き込まれていきます。
リサリサとの修行の際の上記のセリフからも察せられますが、ジョナサンとは違い、割とお調子者なのがジョナサン・ジョースターです。
中盤で囚われているスピードワゴンを助けるためにバレバレな女装をして敵のアジトに侵入するシーンがあるのですが、バレバレすぎて敵からは
「マヌケッ!ひと目でわかるわーーーーーッ!きもちわるいーッ!」
「おまえみたいにデカくて筋肉質な女がいるか!スカタン!」
「客観的に自分をみれねーのか バーカ」
引用:ジョジョの奇妙な冒険6巻 170P 6コマ目より
などと罵倒の嵐でした。化粧しているあたり、本気でバレないと思っていたようです。
誤魔化すのはそこじゃあないんじゃないかッ!?
2部では「我がドイツの医学薬学は世界一ーーーッ!」でお馴染みのドイツ軍人シュトロハイムのような憎めないキャラが出てきたり、波紋使いのツェペリの孫、シーザーが出てきたり、先述したクールな女性キャラリサリサが出てきたりと、全体的に1部よりも賑やかになっている印象を受けました。
戦闘でも肉体的な戦いはそうなのですが、敵の考えていることを先読みしジョセフが戦っていくような頭脳戦のような描写も出てくるため、見ていて飽きないストーリーになっています。
出てくる敵にも信念や矜持のようなものがあり、味方だけではなく、敵にも戦う理由や過去があるんだと感じられる描写はさすが荒木先生だなと思いました。私はワムウVSジョセフ戦が一番好きです。
それと比べるとカーズのクズさがよくわかります。ここはテストに出ます。
そういえばワムウ戦では「戦車戦」で戦うのですが、その戦車戦のスタートの合図が以下。
カーズ「あの雲の切れ目から 次に再び「月の光」が輝き出た時とする!!」
引用:ジョジョの奇妙な冒険11巻 48P 1コマ目より
……?
わかりづらくね?
しかも言い方がなんかオシャレなんよ。
普通に「雲の隙間から月が見えた時にする!」じゃダメなのか?その言い回しがカーズの矜持か?
周りがワムウコールで超アウェーな中、私がジョセフだったら「え?ちょっともう一回言って?」って言うし、「「月の光」が輝き出た時」ってその人の匙加減によってタイミング変わるだろ。
もう「よーいドン!!」でカーズが空砲鳴らすとかが一番平等だよ。そうして。
…などと、カーズにツッコミを入れながら読んでいたのが懐かしいですね。
別にカーズはギャグキャラではなくラスボスなので普通にめちゃくちゃ強いです。
最終的に噴火する火山の火口に落としてもジョセフの腕をふっとばすくらい元気で這い上がってくるので赤石の力で宇宙に吹っ飛ばしてようやく勝てたくらいですからね。
そんなこんなで柱の男たちを倒し、2部は終了します。
12巻の最後からついに承太郎が登場する3部「スターダストクルセイダーズ」になります。
感想を続けて書きたいところですが、記事が長くなってしまうので3部以降の感想はまた次回の記事で書いていきます!